割烹風情を愉しむ家

時間を忘れ、親戚や友人と愉しむ空間に。

ご主人のご両親が営まれていた店舗、築43年の鉄骨2階建てをホスピタリー溢れる空間にリノベーションすることを決意されたA様。

ご高齢という事もあり閉店されて数年が経過。2階には客間とお仏壇があり、法事やお盆、正月にはご親戚の泊まり客も多い。
その度にご家族もお客様も2階への行き来が多く、食事は現在のお住いでのダイニングで時間を分けて2部制。時には3部制。お風呂も順番待ちといった慌ただしくされる行事がある。そこで店舗だった建物をフルリノベーションし、仏事も来客や宿泊、ご近所さんとの語らい、普段の家族の団らんの場もまかなえる。そんな暮らしがご要望でした。

少人数の宿泊や和室として利用したい時に間仕切り開閉扉を引き出すことで個室として利用できます。

The shiki(座敷)

御仏壇も場合によって隠せる粋な計らいのモダンな座敷。法事の際には仏間に早変わりします。

交通量の多い表通りに面した和室は、外部の目線を外すのと室内奥まで採光が図れるようにスリット窓を採用。

奥様の逸品料理が堪能できるオリジナルカウンターテーブル

味はもちろん、見た目、香りと五感が喜ぶ料理を愉しむカウンターは長時間でも疲れない高さに設計。

オリジナルテーブルとカウンターは同じ高さに合わせ、大勢の時は一度にたくさんの方々と食事を楽しむ事ができる。また着座として使いたい時には、テーブルの脚が座卓高さになる様に設計。脚を90度回転させればあっという間に座卓に変身。

料理しながらおしゃべりしたり、ワインを飲みながらおつまみを作ったりと。作ってもてなす側が疎外感を感じさせない時間を考慮した空間に。

キッチン奥は、家電とパントリーを兼ねた空間。生活感が現れがちなところは動線&目線を考えて設計。テーブルに腰掛けた時の目線にも拘って、庭木や塀のコケもご馳走になるピクチャーウインドウ。

壁掛けTVの高さにもテーブルと座敷から目線、どちらからでも疲れない高さを考慮し設置。TV下にあるニッチは階段下の空間利用したレコーダー&ルンバ基地。

陰影を楽しむラグジュアリートイレ

トイレに入ると真正面には床から天井までの間接照明からの灯りとディスプレイからの陰影がゲストをもてなしてくれます。

トイレ用の手洗いという概念にとらわれず、ホテル仕様の洗面化粧台でゆっくりと化粧直しが出来るコダワリの手洗い。3面鏡の上下には間接照明を設け、空間の演出と女性の顔がより鮮やかに映る様に配慮。床と洗面正面壁に施したイタリアのタイルがラグジュアリー感を醸し出してくれます。

京町家づくりを思わせる玄関

奥に長い土間のある玄関は、隣接する本宅からの勝手口との連絡路になっています。
のれん奥にある収納までのルートは靴のまま出し入れしやすいスマート設計。空間のしつらえを楽しまれる奥様に飾り棚を設け、オシャレで機能的に使いやすさにもこだわった空間に。

築43年のご両親の店舗に息吹を入れたご夫婦の想い。ライフスタイルを存分に楽しむ和モダンの素敵なリノベーション空間となりました。

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